田舎の日曜日(兵庫県東粟倉村)

兵庫県佐用インターから60分ほど東粟倉村にあるペンション。オーナーが[からくりおもちゃ]の作家でドイツやオーストリアなど海外の展覧会にも出展しているとか。ペンションの近くにあるオルゴール館ではからくりオルゴールの仕組みや歴史をたいへんわかりやすく説明していただいた。その人がペンションのオーナーでオルゴール館の館長だとは最初は知らなかった。美味しいコース料理を食べ終わった頃主人がダイニングに入ってこられ、やさしい笑顔でわれわれに挨拶をされる「さきほどオルゴール館でお会いしましたね。」「その節はありがとうございました。少し居眠りなどしてすみませんでした」「いえいえ、奥さんの方は熱心に聞いてくださっていました」。

 

この旅行ではもう一人の爽やかな人と出会いました。粟倉村から少し西北西に進むと鳥取県智頭町に入ると古い宿場町があります。途中木造の小学校があったので写真を撮ろうと中に入ると一人の50歳くらいだろうか女性が出てこられ「とても古い校舎ですね。築何年くらいですか。写真を撮らせていただけないでしょうか。」「ええどうぞ構いませんよ」と気さくに応対いただく。ピカピカに磨かれた長い廊下をみしみしと音を立てながら懐かしい風景を撮影。撮影を終え階下に降りてくると例の女性が「どうぞお茶を用意しましたので飲んで行ってください」と広い校長室に招く。「ここ校長室ですね。先生は校長先生なんですか」「今日は連休最後の日ですがちょっと来てみたんですよ」校長室には歴代の校長の写真が飾ってあった。先生もこんな風に額縁で飾られるのですか。「ええ、嫌ですね。今生徒数が58名先生は12名です。」出されたお茶とナシをよばれながら昼下がりのひと時をしばし歓談し、突然の訪問者を手厚くむかえてくれたお礼を申し上げて帰途に着いた